あいか、ハルヒーを秒殺

 我闘姑娘を見てきた。第二試合は、いつのまに何かのチャンピオンベルトの持ち主になっていたあいかに、ハルヒーが挑む。だが試合開始後ものの十数秒で何とスリーカウントの声。ハルヒー小学生ひとりにもかなわないよハルヒー。今日がデビュー1周年てことでファンの人から配られたクラッカーみんなで鳴らしたのにハルヒー…。

 あいか・ひなた・きのこのさくらえび☆きっず3人のうちあいかがまずひとつ頭ぬきんでたかわりに、ひかりという新人が登場した。ロングヘアーで華奢な美少女。顔立ちはピュアコーポレーションの松尾薫系。というか松尾薫そのもの。薫ちゃん何でここにいるのって感じ。移籍してプロレスを習得したのかと思った。

 第三試合はこの4人とさくらえみが入り乱れて勝ちを競う。以前のような、きっずタッグ対さくらえみではなく、1人だけが勝ちを制するのだ。3カウントになった者からリングを去っていき、勝ち残った1人が勝者なのである。

 試合序盤は以前同様、こどもたちがさくらえみをよってたかっていじめる構図。だが、あいかに対して、ほかの子がさくらえみに向けた攻撃が誤爆したときから、

「あいか、違うー!」

といくら周囲が叫んでもあいかの誤解と不信感は解けず、あいかとほかのこどもたちとの戦いが勃発して流れが変わった。さくらえみとこどものタッグが組まれたり、またすぐそれが解消されたり、とめまぐるしく試合は動く。混戦のなか、ひかりがまず脱落した。

 ひかりは表情が非常に豊かで、けっこう子役向きのキャラクタなのに、女子プロレスにこんな子が入ってしまった。いいのか! うれしいサプライズである。きゃしゃなひじにひとりだけサポーターをつけていないのが気になった。大丈夫なのか! 目が離せない。

 ほんとうは第三試合には、もうあいかは登場しないはずだった。チャンピオンだからほかのこどもたちとはもう格が違うということなのだろう。だが第二試合があっけなく終わったとき、あいかはハルヒーが必死につかんだマイクをもぎとり、罵声を浴びせてリングから蹴り落としたあと、主催者にこう憮然と文句を言った。

「こんなんじゃ試合やった気になれないんですけど」

話し合いの結果、第三試合にもあいかがまざることで合意。ただしチャンピオンベルトを賭けるという条件つきである。だが、第三試合を勝ち抜いたのは最終的にあいかだった。あいかの扱いが非常に大きい日だった。

 最終試合が終わったあと、勝ったさくらえみ市井舞に叱咤したことが端緒となって、選手総員入り乱れての大乱闘に陥ったときも、

「みんな、プロレスラーでしょ? プロレスで決着つけようよ」

というあいかの落ち着いた、それでいて芯の強いひとことが、皆をハッと目覚めさせた。だから次回3月25日はガトクーの最強を決める日。

 さくらえび☆きっずのグッズ販売は今日はなし。というか前回私が来たときと比べて全体的にグッズの少ない日で、DVDなども出ていなかった。