NTTドコモ×AKB48

 天下のNTT DoCoMoである! CoDoMoではない! FOMAのテレビ電話でAKB48の動画が得られるというサービスが11日に始まった。

 それに伴い、現行の無料紙「TOKYO★1週間」には、「ぜ〜んぶAKB48」と題した記事広告と純広告が表紙・巻頭と巻末で何頁も大々的に出稿されている。もちろんそれとは別に、NTT DoCoMoが作成したAKB48テレビ電話のチラシというものもある。どちらも冒険王さん(みーちゃん推し)のご好意でいただくことができたのだが、中身を見ているうちにいろいろと気づく点があったので書いてみたい。

 後者のNTT DoCoMoチラシの内容で目をひくのは、何といっても

「メンバーが出たら顔を見て話せる!!」

の箇所であろう。まさかありえるかよ! そんな嬉しいこと! むかし北岡夢子が、EPにからめて「You May Call」(ユメコール)と題して同様の企画をやったことがある(もちろん顔は見えない)けれど…。

 半信半疑で読み進んでいくと、案の定、下のほうに書いてあるではないか。

「大勢のアクセスや、さまざま活動スケジュールで、テレビ電話がつながらないときもあるかも…。」

ホレ見ろホレ見ろ。そんなこと言って、本当はいつかけたって電話取る気なんて毛頭ないに決まってるわい! 詐欺だ詐欺! いやこんなの見え見えすぎて、詐欺としても成立してないから罪はないわな…。

「そんなときは、ごめんなさい。でもわたしたちメンバーの映像が流れるので、」(後略)

そして別の場所にその動画の内容がいくつか書かれている。要はテレビ電話の通信料を払って動画がゲットできるというだけのシステムであることがこれではっきりした。それはそれで嬉しいんだから、素直にそう書けばいいのに、顔を見て話せるだなんて言って、エゲつないことしますわねえ。まあ見え見えなんで害はないんだけど。

 興味深いのは、「TOKYO★1週間」のほうには、はじめから動画の内容のみが書かれていて、会えるだの話せるだのといった騙しはいっさい使っていないという点である。このことについては、勘ぐろうと思えば、さまざまに憶測をたくましくすることも可能だろう。だがここでは、ヒント⊃編集者の良心? と推察しておくにとどめておく。

 …とまあ、そのように思っていたわけだよ。普通そう思わね?

 ところが冒険王さんによれば、昨日のイベントのとき、客とメンバーとが実際にテレビ電話で話しているのを、冒険王さんはずっと眺めていたという。タレントが意外にファンの名前を覚えていて驚かされた、といったエピソードはそれはそれとして、

うわ、ほんとに話せるよーーー!!!

NTT DoCoMo様うたぐったりしてごめんなさい。

 ということだと、逆に「TOKYO★1週間」のほうにはなぜその旨言及がないのかが不思議だ。本人が出る場合があるとは一言も書いてないわけだから、これでは、ただ単に動画を取ろうとしてテレビ電話をかけてみたら本人が出てしまう、という悲劇が発生しかねないではないか。コンベンショナルな音声電話ならまだしも、映像つきですぜダンナ。もし万が一、こっちが何か独りで変なことしながら電話かけてたりしたら、そしてそれをパッと女の子に見られちゃったとしたら…うわあああーーーいったいどうすりゃいいんじゃい!

 たぶん、TOKYO★1週間のほうが、NTT DoCoMoのチラシよりも、より不特定多数かつ非ヲタへの露出が大きいから、そこに直電の件を書いてしまうとトラフィックリスクとセキュリティリスクが大きすぎると判断したのだろう、ということにとりあえずしておく。

 なお、TOKYO★1週間の今回のAKB48特集については、ほかにも数々のツッコミどころが満載である。それについてはまたいずれ。

 冒険王さんいわく、テレビ電話の映像を見ていたけれど、「負のキャンペーン効果」だとおっしゃっていた。回線ネットワークにボトルネックがあるのか、それとも端末の公称通信速度自体が足りてないのかはわからないが、その件で、昨日のそのAKB48テレビ電話イベントのMCで、

「映像と音声がとぎれとぎれで話しづらくてごめんなさい」

と言ってのけた剛の者がいるそうだ(あえて名を秘す)。今度ライブに行ったら彼女の位置にクマのぬいぐるみが置いてないか、いまからとても心配である。